和平取り組みへ参加表明 ゼレンスキー氏と電話会談
マルコス大統領がゼレンスキー大統領と電話会談。和平取り組みへの参画の意思表明
マルコス大統領は13日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行った。マルコス大統領が自身のツイッターで14日朝に明らかにした。ウクライナ側は大統領就任前の昨年6月から電話会談を申し出ており、8カ月を経て会談が実現した。
会談でマルコス氏は「ウクライナ国民が示してきた勇気と愛国心に対し称賛の意を持ちながら状況を注視している」と伝え、「現在も続く紛争を平和的に解決する取り組みへの参画」を表明した。
一方、ゼレンスキー大統領は「マルコス大統領とは(和平に関する」国際的な枠組みづくりに関して特に意見交換を行った」「マルコス大統領のウクライナの主権と領土の保全に対する支援に感謝する」とツイートした。
マルコス大統領は先月15日、ゼレンスキー大統領が24日までに具体化を目指す和平案について「和平案内容を決めるのはわれわれではない」と距離を置き、「領土の変更などの問題は2国間で交渉するべきだ」と発言。ロシアに「併合」されたウクライナ東・南部4州に関する領土交渉より停戦を最優先する姿勢を示している。今回の電話会談でマルコス大統領が表明した支援と、ゼレンスキー大統領の期待の間にはギャップがある可能性もある。
昨年11月に国連総会に提出された、ウクライナ軍事侵攻に関してロシアに損害賠償を求める決議には、「いかなる大国の代理人にもならない」と大統領が宣言するインドネシアをはじめ、東南アジア8カ国が棄権。フィリピンとシンガポールのみが賛成票を投じており、比は東南アジア諸国の中では比較的「西側」寄りの立場を取っている。
ウクライナは国連総会で、ロシアのウクライナ軍事侵攻から1年目となる2月24日に合わせ新たな総会決議案を提出。ウクライナ支持の拡大と、ロシアの孤立化に動いている。(竹下友章)