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7月26日のまにら新聞から

適切な処罰を

[ 716字|2010.7.26|政治 (politics)|新聞論調 ]

反乱罪の上院議員

 アキノ大統領がこのほど「トリリャネス上院議員は不正義の被害者だった可能性がある」と表明したことは不幸だった。不幸だという理由は、アキノ大統領の声明の背後にさまざまな思惑が隠れているからである。その一つは、クーデター罪や反乱罪で拘置されている同議員が釈放されれば、上院議会で予定されている上院議長選出で大統領の盟友であるパギリナン議員への投票の可能性があるからだと指摘されている。

 たとえばアンガラ上院議員は、このタイミングでの声明にこの思惑を指摘した。同上院議員らによると、大統領の今回の声明は司法や立法への介入にもつながり、三権分立を定めた憲法の原則を侵害することにもなりかねない危うさをはらむという。

 トリリャネス議員はクーデター罪のほかに、2007年に起きたマカティ市のペニンシュラ・ホテルろう城に参加し反乱罪にも問われている。彼は上院選で1100万票を集めて当選したが、過去7年間一度も登院できなかった。

 大統領自身も認めている通り、同議員の訴訟は彼の弁護士や裁判所に任せるべできある。もし、大統領の意向を受けて同議員に対する司法判断を見直すことになれば、その他のクーデター参加者たちの裁判も見直さなければならなくなる。

 同議員らが率いたオークウッドホテルろう城事件を検証した真相究明委員会はクーデター参加者たちに対する適正な処罰を下すよう勧告している。かつてマニラホテルにろう城した490人の国軍将兵らに、事件後、腕立て伏せ20回を命じてチャラにしたラモス元大統領の判断を参考にしてはならない。たとえ政権が代わっても公共秩序に違反した者は公正な処罰を受けなければならないのだ。(20日・インクワイアラー)

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