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6月21日のまにら新聞から

規律順守が最優先

[ 662字|2010.6.21|政治 (politics)|新聞論調 ]

次期内務自治長官

自治長官に任命することはないだろう。内務自治省は内閣の中でも特に重要で1897年のフィリピン革命までさかのぼる歴史もある省庁である。当時、アギナルド将軍が大統領に選ばれたテヘロス会議でボニファシオが最初の内務長官に任命されている。しかし、ボニファシオは学歴が足りなかったため就任できず、ナイク議会でアルバレス氏が長官に就任した。

 その後、比の独立準備政府を通じて同省は地方自治体や森林保護、警察や反体制運動の取締り、共同体開発や協同組合の監督まで幅広い任務を負うようになった。日本占領期には自治省と改名されている。1950年に廃止されたが、72年に内務自治共同体開発省として復活し、90年に共和国法により現在の内務自治省と改名され、国家警察や消防庁、刑務所管理局などを傘下に持つようになる。また、地方自治法の成立により、同省の地方自治体に対する監督権限は縮小し、今では主に警察と消防、刑務所管理に対する監督権限にほぼ限られるようになっている。

 同次期副大統領はマカティ市長時代の経験を基に、他の地方自治体の発展に寄与したいと述べているが、実際には地方自治体への同省の影響力は限られている。

 同省は警察と消防、刑務所の関係職員に対し、いかに規律を守らせるかが重要な役割となっている。比では、これら治安当局職員の汚職と規律不足によって治安が改善していない。そのため、次期地方自治長官には、これら職員に規律を守らせることができるような実績を過去に示した人物に任せるべきだ。(14日・インクワイアラー、ニール・クルス氏)

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