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前大統領の申し立て棄却 判事資格剥奪巡りICC

2025/7/8 社会

ICCは訴追担当判事2人の判事資格剥奪を求めるドゥテルテ弁護団の申し立てを棄却

国際刑事裁判所(ICC)の大法廷はこのほど、ドゥテルテ前大統領への訴追を担当している判事2人に公平性の欠如はみられないとの判断を下し、同判事の資格剥奪を求める前大統領弁護団の申し立てを全会一致で棄却したことを公表した。6日にABS―CBNニュースなど各メディアが報じた。

 ドゥテルテ氏の弁護団は、同氏がダバオ市長・大統領時代に推し進めた麻薬撲滅政策(麻薬戦争)に関連する「人道に対する罪」をICC予備審理部で取り扱うレーヌ・ガンスー判事(ベナン国籍)、ソコロ・リエラ判事(メキシコ国籍)について「同じ判事が2021年9月15日に『フィリピン共和国の情勢』への調査を命じており、まったく同じ問題と同じ背景で判断を既に下している」との事実を取り上げ、「外形上偏りがあるように認識される」と主張。しかしICCは「資格剥奪は永続的な影響のある措置であり軽々に受け止めるべきではないところ、立証責任は申立人にある」とし、立証が不十分として棄却した。

 6日の英字紙マニラタイムズによると、ICC裁判での弁護経験を持つドゥテルテ氏の主任弁護士、ニコラス・カウフマン氏は今回のICCの判断について「これ以上異議を唱える予定はない」と明言。一方で「麻薬戦争に関する証拠が一部隠滅された」とするレムリヤ司法相の主張に対して、「証拠隠滅は犯罪であり、私の依頼人であるドゥテルテ氏が指示を出して証拠を隠滅したという事実はない」と真っ向から否定した。

 レムリヤ氏は先月26日に「麻薬戦争に関する証拠が失われており、国内訴追は困難だ」と発表し、麻薬戦争に関する訴追はICCに委ねる方針を表明していた。

 これとは別に、弁護側は6月に一時的釈放と第三国への出国を求める申し立てを提出したが、この申し立てへの最終的な判断はまだ出ていない。弁護側は「80歳のドゥテルテ氏には逃亡の危険もなく被害者に対する脅威でもない」と主張。さらにドゥテルテ氏の逮捕を「違法」とする比上院外務委員会(アイミー・マルコス委員長)の報告書をICCに提出するとしている。

 被害者遺族の支援に当たるICC登録弁護士のクリスティーナ・コンティ氏は、一時的釈放先として名が上がったオーストラリアとベルギーは受け入れを拒否していると述べている。

 ドゥテルテ氏はICCの逮捕状と国際刑事警察機構(インターポール)の手配書に基づき3月に逮捕され、オランダ・ハーグのICC施設に収容。初公判は9月に開かれる予定だが、検察側はダバオ市長時代を含めドゥテルテ氏が超法規的殺害に関与したことを裏付ける証拠の提出を続けている。(竹下友章)

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