Logo

03 日 マニラ

30°C24°C
両替レート
¥10,000=P3,890
$100=取引なし

03 日 マニラ

30°C24°C
両替レート
¥10,000=P3,890
$100=取引なし

遠い和平への道のり 比初の自爆テロ

2018/8/5 社会

 ミンダナオ地方バシラン州ラミタン市で7月31日早朝、検問で止められたバンが爆発、容疑者の運転手の男を含む10人が死亡した。大統領府は「イスラム国」(IS)への支持も表明するイスラム過激派アブサヤフが事件の背景にいるとしている。国軍によると、フィリピンで初の自爆テロという。

 比ではアブサヤフだけでなく、東南アジアのイスラム系テロ組織、ジェマ・イスラミヤ(JI)などのメンバーが、戦闘方法、爆弾製造を教え、比人テロリストを「養成」してきた。爆弾製造技術などを伝える過激派メンバーは外国人であることも少なくなかったが、比では自爆テロだけは発生していなかった。

 バシラン州はもともと、イスラム過激派の拠点となってきた。アブサヤフは同州内の密林に隠れながら、教会襲撃や身代金目的の拉致、レイプ、殺人などを繰り返してきた。自爆テロ発生のタイミングを考えると、ミンダナオ和平の遠い道のりを感じさせる。ドゥテルテ大統領は先週、イスラム教徒居住区に高度な自治を認めるバンサモロ基本法に署名したばかりだからだ。

 国軍は現時点ではアブサヤフがテロの背景にいるとしているが、アブサヤフがほかの過激派、特に、昨年マラウィ市を半年間占拠し戦闘を行ったマウテグループと共謀している可能性を考えると恐ろしい。バンを運転していた容疑者は爆発で死亡しているが、爆弾の製造、運搬は1人だけでできることではなく、このテロ行為には必ず共謀者がいる。国家警察には全ての手を尽くして共謀者の判明、逮捕にこぎつけてほしい。(1日・スター)

おすすめ記事

グオ元町長は中国人 マニラ地裁が判断

2025/7/3 社会 有料
有料

内山安雄のフィリピン&アジア取材ノート第205回 ひたすら我が道を行くガイド

2025/7/3 社会 有料
有料

「ルフィ」幹部、起訴内容認める リクルーター役の小島被告

2025/7/2 社会 無料
無料

「ルフィ」幹部の役割詳述 組織の変遷も、検察側冒頭陳述

2025/7/2 社会 有料
有料

「トクリュウ」対策のきっかけに ルフィ事件、実行役は有罪確定も

2025/7/2 社会 有料
有料

コーヒー栽培で環境保全 コルディリエラ拠点のNGO

2025/7/2 社会 有料
有料