インドネシアのスシ海洋・水産相はこのほど、同国に近い海域で違法操業を繰り返す中国漁船などを警戒するため、日本との合同パトロールを検討したいとの意向を明らかにした。違法操業が多い南シナ海南端のインドネシア領ナトゥナ諸島付近を念頭にしているとみられる。
スシ氏は米国との合同パトロールについても協議している。南シナ海問題で中国と対抗する日米に接近することで、南シナ海での中国の主権主張を退けた7月の仲裁裁判所の判断以降も漁船が違法操業を続ける中国をけん制する狙いがある。
米国との合同パトロールの時期は未定だが、米空母が警戒活動のため、インドネシアに近い海域を通過する機会に合わせて実施したいとしている。日本とは詳細を今後協議するという。(共同)