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プエルトガレラ

2005/4/24 社会

国籍越え集う海辺の町

 首都圏から南に車とボートを乗り継いで四時間ほどで到着できるミンドロ島の観光地プエルトガレラ。首都圏近郊の国内有数ビーチリゾートとして有名となり、さまざまな国から人が集まり住み着いている国際色豊かな海辺の町である。

 スペイン植民時代に行われたマニラとメキシコを結ぶガレオン貿易では、マニラを出航したガレオン船はまずこの天然の良港プエルトガレラに立ち寄り食糧や船員を補充。バラテロと呼ばれた修理工場で船を整備した後、シブヤン海を東に向い、ルソン島南端のサンベルナルディノ海峡を抜け太平洋へと出て行った。

 プエルトガレラは一九七〇年代後半にヨーロッパ人観光客のリゾート先として注目され始めた。特にダイビングスポットが沖合に集まる岬部分に近いサバン地区に人気が出て、ロッジやレストラン、ダイビング・スクールが林立するようになる。九〇年代にはマニラ近郊のリゾートとして日本人や韓国人にも人気が拡大し、この地に魅せられ住み着いた日本人長期滞在者も多い。

 「海賊の入り江」を意味するパイレート・コーブ・リゾートでダイビング・スクールを経営する石田充彦さん(37)もその一人だ。ダイビング・スポットを熟知し、安全を重視したインストラクターとして日本人駐在員らの信望が厚い石田さんは、サイパン島近くのケニアン島で三年間ほど暮らし、九〇年代初めにこの地に移り住んだ。ここの海はフィリピンの大半の魚類が集まり、その多様性に関心が寄せられている。特にダイバーの間で「マクロ」と呼ばれる小さな魚の種類が豊富だ。石田さんはダイビングスクール経営の傍ら、「マクロ」の研究に取り組んだ。「比ではしっかりと魚を調べている人が少ない。他の日本人ガイドとも連携して調べてきた」と語る。得意の水中写真などで多くの魚を紹介してきたが、「個人として違う海にも潜りたい」との思いが募り来月には日本に帰るという。しかし「この海には潜り続けたい」と石田さんはまた戻ってくる日を思い描いている。

 プエルトガレラにはホワイトビーチという人気リゾートもある。ここでロッジ経営の手伝いをしている峰岸広さん(60)は夕方の砂浜をのんびりと散歩するのが日課だ。嶺岸さんは「三、四月のピーク時には宿泊代が一人あたり千ペソとボラカイ島より高くなっている」と人気ぶりを教えてくれた。かつては家族連れで海水浴を楽しめる静かなビーチだったが、最近は学生らの利用が増え、夜にはディスコも出現、にぎやかになった。しかし、電気や水道といったインフラの整備が人気に追いついていないのが現状という。

 東京都出身の白石信さん(57)も安く滞在できる場所ときれいな海を探してこのホワイトビーチと出会った。釣りとダイビングが好きな白石さんは現在、日本の出資者の援助を受け、釣りとダイビング専用の大型ボートを造っている。白石さんは「船は五月中には完成予定。ダイビングの講習を受け直して自分の好きな仕事で生計が立てられるよう頑張る」と、この町で新しい人生の航海に旅立つ準備に余念がない。(澤田公伸)

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