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反乱の芽は摘まれず

2004/2/2 社会

将校の政権非難事件

 国軍将校がエルミタ国防長官の不正を告発した。同長官は他候補を監視し、落選へ導く政治工作を国軍に命じたという。

 大統領が自身の選挙運動への協力を現職閣僚に求めることは論外である。大統領落選で失職の危機に直面するであろう閣僚らは、国と国民のために使うべき時間と予算を選挙運動に充て、大統領を再選させようとするためだ。

 アロヨ大統領が再選のために職権を乱用すればするほど、将校らの告発は真実味を帯びていく。大統領の釈明より、将校の告発を信じる国民が増えていくのだ。

 国軍はこれまでに将校五人の身柄を拘束し、事情聴取を続けている。大統領府は「(国軍内の不穏な動きの)芽は摘み取られた」と国民に平静を保つよう呼び掛けているが、本当に芽は摘まれたのだろうか。

 将校らの告発は、国民がアロヨ政権に抱いている不満と何ら変わらない。大統領が自身のために政府機関を利用し、その信用をおとしめてきたことを国民は知っている。

 信用を最も失墜させた政府機関は最高裁だ。エリート層と国軍のために民選大統領を追放した違憲行為を追認し、自ら法治の原則をないがしろにした。上下院も行政府の手足に姿を変えて、違憲性のある法案を通し続けている。軍・警察の組織内では、民選大統領に反旗を翻した罪に問われるべき幹部が要職を占めている。

 これら不正義を積極的に告発しようとする新しい動きが国軍内にはある。昨年の国軍反乱、今回の将校告発に見られるように、若手将校らは不正義や不道徳に異を唱えるようになった。この流れが続く限り、「芽は摘み取られた」とは決して言い切れないのだ。(1月30日・トリビューン)

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