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「3カ国で問題に対応」 比日米制服組トップが会談

2023/6/6 政治
3者会談を行った吉田圭秀統合幕僚長(左)、センティーノ比国軍参謀総長(中央)、ジョン・アキリノ米インド太平洋軍司令官=3日、シンガポール(米インド太平洋軍公式ホームページより)

シンガポールで自衛隊、比国軍、米インド太平洋軍制服組トップが会談。3国間協力を推進

 英国際戦略研究所(IISS)が主催しインド太平洋地域から防衛閣僚・各国軍トップが集うアジア安全保障会議(シャングリラ会合)が開催されているシンガポールで3日、自衛隊の吉田圭秀統合幕僚長、アンドレス・センティーノ比国軍参謀総長、米国のアジア・オセアニア地域を管轄するインド太平洋軍トップのジョン・アキリノ司令官が会談を行った。同日には比日米豪4カ国の防衛閣僚会談も開かれていた。

 米インド太平洋軍によると、自衛隊、比国軍、米インド太平洋軍トップレベルの会談は今回で4回目。会談のセッティングはセンティーノ参謀総長が行った。東・南シナ海における中国の海洋進出や台湾海峡での緊張の高まりを念頭に、3者は地域の諸問題についての意見を交換。「海上安全保障協力を促進する中で、3カ国間協力を強化する方法」について議論した。

 アキリノ司令官は「地域の安全保障問題に対応し、不法な海上活動を抑止し、インド太平洋地域における国際法に基づいた紛争解決を支援するため同盟国間の協力の拡大を推し進める」という米軍の方針を改めて説明。3者は「多国間活動を拡大することの重要性」と「比日米間協力を促進するための重要な潜在性」について意見を交換した。

 吉田統合幕僚長は東大工学部出身。3月30日に防衛大以外の出身者として初めて自衛隊制服組トップの統幕長に就任した。陸上自衛隊幕僚長時代の昨年12月には東京の朝霞駐屯基地で初の陸自・比米陸軍トップ間の会談を主催した。その際に比陸軍に対し、3年内に陸自から多用途ヘリコプターUH―1を引き渡すことを約束している。(竹下友章)

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