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ラモス元大統領が死去 エドサ革命立役者

2022/8/1 政治
韓国の朝鮮戦争比人慰霊碑に敬礼するラモス元大統領=2010年9月14日(EPA=時事)

フィデル・ラモス第12代大統領が死去。94歳

 アンヘレス大統領報道官は7月31日午後、フィデル・ラモス元大統領=第12代共和国大統領=が死去したと発表した。享年94。病死とみられるが詳しい情報は不明。ラモス元大統領は国軍参謀次長を務めていた1986年2月、エンリレ国防相(当時)と共に故マルコス元大統領に反旗を翻し「エドサ革命」(2月政変)を成功に導いた人物としても知られる。

同報道官は31日の声明で「ラモス氏は我が国の偉大な変革に軍幹部や行政の長として参画することで多彩な遺産を残した」と同氏の逝去を悼んだ。また、ラモス氏が名誉総裁を務めた政党ラカス―CMDの共同総裁を務めるボン・レビリア上院議員も同日、「自分に政界入りするよう勧めたのはラモス氏だった。それ以来、同氏が私のインスピレーションであり模範とする政治家だった」と追慕するメッセージを表明している。

 コリー・アキノ政権では国軍参謀総長(1986~88)、国防相(88~91)を歴任。頻発した国軍のクーデターからアキノ政権を保護する役割を担った。大統領としては、国営企業の民営化や内外の投資誘致を促進。停電が相次いだ国内の電力不足問題にも取り組み、エネルギー省を創設。当時先駆的だった、民間企業が建設・運営した後に国に所有権を移転するBOT方式を推進し、民間企業による発電所の新規建設を進めた。

 マルコス家と「因縁」を抱える同氏だが、故マルコス元大統領の長男ボンボン・マルコス現大統領の就任宣誓式には来賓として出席。イメルダ夫人、エストラダ、アロヨ両元大統領らと共に新大統領の就任を祝福していた。(竹下友章)

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