Logo

22 日 マニラ

31°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,755
$100=P5,870

22 日 マニラ

31°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,755
$100=P5,870

住民に「平和の配当」を

2013/7/15 政治

正念場の和平交渉

 治安当局によれば、先ごろ起きたバンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)の暴挙は、反政府武装勢力モロ・イスラム解放戦線(MILF)との和平交渉を妨害することが目的だったという。MILFの分派であることを考慮すれば、彼らがこうした行動にでることは、十分予想できた。

 かつて政府がモロ民族解放戦線(MNLF)と和平交渉を進めていたとき、MILFも同様の行動にでた。MNLFもこのところ、自分たちの分派であるMILFと政府の最終合意に食い込む動きを見せている。1996年に政府とMNLF間で結ばれた和平協定は完全履行に至っていない。その中で、同じ地域に関する和平協定が別の集団との間で、まとまろうとしているのだ。

 当初の和平交渉の命運を振り返ると、政府関係機関だけでなく、民間団体の協力、支援が必要なことが分かる。ミンダナオ地方では、極度の貧困に社会的な不正義と悪政が重なり、大衆がイデオロギーに染まり、イスラム教徒間の武力紛争が何世紀も続いてきた。法の執行機関は、部族間対立に根ざす流血の事態を抑止できない。

 MILFの和平合意の対象地域であるイスラム教徒自治区(ARMM)は、国内で最も開発が遅れた地域の一つだ。この地域には銃器があふれている。住民は持続できる安定した生活を心底、必要としている。和平合意は地域に平穏と楽観主義をもたらしてくれる。この機会を生かし、住民に「平和の配当」を味わってもらわなければならない。

 反政府武装勢力を人々が支持する根源に取り組むこと、それがBIFFら和平妨害勢力を弱体化させる最善の手段だ。政府には、正式な和平合意後に、別の「厄介者」と新たな和平協定の交渉をする余裕はない。(10日・スター)

おすすめ記事

マラカニアン、ベルサミン前大統領秘書官の退任は「大統領の裁量によるもの」 本人は『辞任していない』と説明

2025/11/22 政治 有料
有料

エドサ人民革命記念碑での抗議活動、外国資金が証明されれば「国家への背信」 宮殿報道官が指摘、AFPは調査を継続

2025/11/22 政治 有料
有料

ベルサミン前大統領秘書官、「デリカデサで辞任したわけではない」

2025/11/21 政治 有料
有料

オムブズマン、洪水対策事業をめぐりコー氏らを汚職・横領容疑で起訴

2025/11/20 政治 無料
無料

大統領一家、イミー・マルコス上院議員の「違法薬物使用」発言に対し法的措置の予定なし

2025/11/20 政治 有料
有料

最高裁、ドゥテルテ前大統領とデラ・ロサ上院議員の請願を却下

2025/11/20 政治 有料
有料