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1月28日のまにら新聞から

重要なのは手段と目的 憲法改正問題

[ 739字|2024.1.28|社会 (society)|新聞論調 ]

憲法改正に向けた有権者間での全国的な署名活動「国民発議」で、必要な署名数が今月中にその基準を満たし...

 憲法改正に向けた有権者間での全国的な署名活動「国民発議」で、必要な署名数が今月中にその基準を満たし、7月に全国的な国民投票が実施される「見通し」だ。この国では憲法改正議論がたびたび繰り返されてきた。

 憲法改正は従来、指導者が交代する度に撤回されてきた。選挙と同時実施というわけではない国民投票でも再び撤回される可能性はある。これほどの速度で憲法条項改正への気運が盛り上がるのであれば、毎年実施することも可能な勢いに見えてしまう。

 この国の多くのルール、特に政府が関与するビジネス契約と同様、憲法規定も、ふとした瞬間に変更されたり、署名運動の資金が集まるや直ちに変更されたりするのであれば、その整合性はすぐに失われてしまうだろう。現在進行している改憲推進者たちの動きには懸念も覚える。

 マルコス大統領が1987年憲法を「グローバル化した世界のために書かれたものではない」と言うのは正しい。一方で、憲法を時代に対応させるには、手段と目的が重要である。改憲批判者が言うように、ごまかしや買収があったとしては、それは間違いだ。改憲内容を事後的になってから「盲目な国民」に提示する方法など許されない。

 また、グローバル化した世界で競争力を高めるため、外国人所有権の制限を緩和するだけでは不十分だ。比の経済団体や外国の商工会議所も、国が投資先として魅力的ではないと指摘してきたが、それらは憲法上の規定とは無関係なことだ。この国において、重要なプロジェクトであっても、単なる通行権取得にさえ何年もかかる。

 こうした問題には断固とした行動力が必要で、即席の憲法改正で解決できるものではない。憲法改正はいつでも議論できるが、「目的」が達成方法同様に重要だ。(25日・スター)

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