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6月18日のまにら新聞から

難民に関する方針を開示せよ スパイ疑惑のアフガン難民

[ 681字|2023.6.18|社会 (society)|新聞論調 ]

 マルコス政権によるアフガニスタン難民受け入れの取り組みが、大統領の姉であるアイミー・マルコス上院議員の「米国と秘密協定によるスパイの受け入れ」との指摘により混乱を招いている。受け入れを推し進めてきたとされる駐米フィリピン大使のホセ・ロムアルデス氏は、米国は昨年要請を行ったが、まだ大統領の承認には至っていないとした。 しかし、同上院議員は米国はパンパンガ州の旧米軍基地内にあるニュークラークシティに住宅を提供し、月1500人のアフガニスタン人に特別な移民資格を求める計画を立てていると主張。

 同上院議員は、米軍に新たな防衛協力強化協定の拠点を与えるという弟の決定を批判してきた。同氏は、北部の拠点は台湾から「目と鼻の先」にあり、台湾が依然として自国の領土の一部であるという中国の主張をめぐって米中が対立した場合、フィリピンは危険にさらされると述べている。

 困っている人々に手を差し伸べることは、フィリピン人に生来備わっているだけでなく、法律にも明記されている。2022年2月、最高裁判所は、難民に関する国連の条約や議定書に沿って、国内の無国籍者や難民がフィリピン国籍を取得しやすくした。ドゥテルテ政権はアフガニスタン難民を受け入れたが、詳細は明らかにされず、議論も起きなかった。

 本質的に人道問題であることを政治化することは、アフガニスタン難民とフィリピンの安全の両方を危険にさらすことになる。大統領はあらためて難民に関する方針を開示し国民、特に姉に正しく説明することで、この不必要な騒ぎを終わらせることが喫緊の課題だ。(12日・インクワイアラー)

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