アジア太平洋諸国は反対の声を挙げよ 日本の放射線汚染水放出
(新聞論調)2021年、日本政府は福島第一原発から約130万トンの放射性汚染水を海に放出するという驚くべき発表をした。
2021年、日本政府は福島第一原発から約130万トンの放射性汚染水を海に放出すると驚くべき発表をした。
韓国や中国などの東アジア諸国は即座に抗議したが日本人自身も反対している。たとえば、福島の地元漁民は、「この計画は、再び多大な風評被害をもたらす」と訴える。これは、同時に東アジアやフィリピンを含めより広いアジア太平洋地域の国々の漁業に影響を与えるということだ。このまま進めば、海洋生態系と資源に深刻な損害を与えることは必至だ。
しかし、2023 年1月、日本政府は広範な反対にもかかわらず、今年度の放出を決定した。
さらに非常に憂慮すべきことは、これほど大量の放射性汚染水を海に放出するという前例や実際の慣行が世界にないことだ。つまり放射性汚染水の太平洋への放出による長期的な影響を評価することは困難だ。これは日本政府による非常に危険な賭けに他ならない。
放射性汚染水放出計画が、日本だけでなくアジア太平洋地域諸国の海洋および沿岸環境と人々の健康に及ぼす影響を考えると、日本政府は間違いなくアジア太平洋地域の国々と包括的かつ十分な協議を行い、可能な代替策を含めさらに議論する必要がある。
比を含むアジア太平洋諸国は、太平洋とそこにつながるすべての海域で海洋汚染を引き起こす可能性のある重大な環境問題に声を上げて反対しなければならない。(20日・マニラタイムス、アジア世紀フィリピン戦略研究所アナリスト・アンナ・マリンドッグ・ウイ)