直ちに給付を コロナ危険手当
英雄の日である8月30日、大統領が「模範的」と称賛した医療従事者たちはコロナ危険手当の不払いに抗議するため職場を出払っていた。
医療従事者同盟の関連団体はこう問いかけた。「もし私たちが英雄なら、なぜ1年経った今でも危険手当の即時支給を求めて路上で叫んでいるのか」
抗議行動が起きる前、政府は140億ペソ以上の手当を支給したと発表していた。それなのになぜ抗議行動が続くのか。
保健省の8月31日発表によると、首都圏における集中治療室の使用率は71%で、隔離ベッドの使用率も66%と高い水準だ。これは、世界保健機関が断言しているように、感染力の高いデルタ株の市中感染の本格化に伴い感染者が増加しているためだ。
会計検査院は5億3900万ペソ分の手当の支払いに書類上の裏付けがないと指摘した。
大統領令第35号によると、新型コロナ危険業務従事者手当(AHDP)は「第一線で活躍する保健医療人材」を対象としている。具体的には「フルタイム、パートタイムを問わず、正規、契約、非正規の職についている公務員、勤務契約や業務命令を受けている労働者、政府のコロナ対策業務に従事するバランガイ(最小行政区)の保健医療従事者、自治体指定の第一線保健医療人材」とかなり包括的だ。
政府がコロナ対応に携わる医療従事者全員に支払うために必要な金額を過小評価していた可能性はないか。医療従事者が手当を受け取れなかったとき汚職が疑われるだろう。(3日・マニラブレティン)