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8月30日のまにら新聞から

愛国心は選択ではない 予備役教練復活論議

[ 762字|2019.8.30|社会 (society)|新聞論調 ]

 昨日の英雄の日の記念式典に参加したロレンサナ国防長官は、若者たちの間に愛国主義を定着させるために予備役軍事教練(ROTC)プログラムを復活させることの重要性を訴えた。この祝日に若者への愛国心復活を呼び掛けたことは歴史的に重要で、年月を超えて大切なことを伝えている。

 フィリピン革命が1896年8月26日に始まった時、国家の基礎を築いたのはまだ学校を出たばかりのティーンエイジャーたちだったからだ。歴史家オノフレ・コルプスは歴史書「フィリピン人国家のルーツ」で「地理的かつ言語的な境界線を越えてフィリピン人という概念が最初に具体的に生まれたのは、マニラの大学で学んでいた学生たちのコミュニティーの間だった」と説明している。

 革命前夜の1880年にスペイン・マドリッドで独立のための宣伝活動が始まった時、ホセ・リサールは19歳、アンドレス・ボニファシオは17歳、エミリオ・アギナルドはまだ11歳。祖国について書かれたスペイン語紙「ラ・ソリダリダッド」のマルセリーノ・デルピラール編集長が30歳と当時、熟年期を迎えていただけだった。つまり、当時の国家を作り上げたのは、今の若者たちと同年代の人たちだったのだ。

 愛国心を教えるのは国の責任だ。若者たちに軍事教練を受けさせるプログラムは長く定着していたのに、2002年に議会が十分な議論もなく廃止を決めてしまったが、これは誤りだ。

 確かにこのプログラムは大学生たち、特に男子学生の生活に大きな影響を与えてきた。しかし、軍事的奉仕は国民の義務でもあり、愛国主義の発露でもある。それゆえに他の多くの国でも国民に兵役を課している。ある新人上院議員が軍事教練制度を選択制にすべきだと提案しているが、自分の国を守ることが選択制であって良いのだろうか。(27日・マニラタイムズ)

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