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8月30日のまにら新聞から

「支援者」には注意を 性的少数者問題

[ 762字|2019.8.30|社会 (society)|新聞論調 ]

 トランスジェンダーによる女子トイレ利用問題をめぐる議論が高まると、チャンスとばかりに、政治家らがジェンダー平等を謳(うた)う法案や条例案を世に送り出したが、いずれも多数派に対する逆差別となっている。しかし、今回の問題はサイレントマジョリティーである男性や女性たちが、女性ではない人間による女子トイレへの侵略にうろたえ、それに対して反対の声を上げる機会となった。

 ホンティベロス上院議員が提出した反差別法案は、反女性法案だとみられている。トランスジェンダー男性による女性トイレ使用に反対を表明した女性たちの大多数は、恐れや不安、そして自分たちのプライバシーが侵され、リスクにさらされると言っているのだ。

 ホンティベロス上院議員が反差別法案に関する第1回公聴会を開いた際、よく見られた反応は、この公聴会が性的少数者ではない人々を差別していることや、わずかな少数派のために「私をあわれんでほしい政党」とでも言うような議論になっていたことだった。

 また、LGBTの人たちが差別されているという状況とは別に、男性警備員がセクハラだと告発されることを恐れて、トランスジェンダー男性の身体検査ができなかったり、女性清掃員がトイレに彼らを入れたことで、利用者の女性から告訴されることもありうる。

 ソット上院議員は、この反差別法案がLGBTに対する差別をした違反者に対して10万〜50万ペソの罰金や6カ月の禁固刑を科すという条項に懸念を示している。

 例えば「本物」のLGBTを偽物とどう区別するかという問題もある。筆者はジャーナリストという職業柄、いわゆる「善意の者」や「支援者」の動機にも疑問を感じる。仲間を増やし、必要な時には政治的な支援者として取り込む、やり方を見てきたからだ。(26日・スター、シト・ベルトラン)

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