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4月20日のまにら新聞から

構成員を引き渡せ ミンダナオ和平

[ 702字|2015.4.20|政治 (politics)|新聞論調 ]

 司法省はこのほど、警官44人が死亡した大規模交戦に関する捜査を終え、報告書を発表した。報告書の中で、モロ・イスラム解放戦線(MILF)、バンサモロ・イスラム自由戦士(BIFF)の構成員、私兵団ら計90人の刑事訴追を勧告した。

 224ページに及ぶ捜査報告書は一般公開されていないが、目撃証言をもとにMILF構成員8人を含む訴追対象90人を特定したという。今後、MILF側が構成員の身柄を引き渡すか否かが鍵になるが、ジャファール副議長はすでに「引き渡し拒否」と回答している。アキノ大統領は交戦発生直後から警官殺害に関わったとされるMILF構成員の引き渡しと、現場から奪った銃器や個人の持ち物を返還するよう求めてきた。しかし、MILFはこの要求を無視し続けている。また、MILFの分派とされてきたイスラム過激派BIFFとの本当の関係も明確に説明していない。国民の猛反発を受け、MILFは奪った銃器の一部を返還したが、銃の部品が紛失していたという。BIFFは死亡した警官から強奪したものを返還する意志はないと表明している。

 MILFの一連の行動は、国民の不信を生み、ミンダナオ和平プロセスへの支持を低下させた。イクバル和平交渉団長の本名が、過去にダバオ空港で発生した爆弾事件に関与した人物と同じであるとの疑惑が発覚し、不信感はさらに高まった。国民は和平プロセスを支持し続ける。しかし、「支持」とは盲目的にMILFを信頼することではない。刑事訴追を勧告された90人については司法の場で徹底的に解明されなければならない。構成員の身柄引き渡しはMILFに対する国民の信頼回復に役立つだろう。(18日・スター)

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