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8月19日のまにら新聞から

見直しの機は熟した

[ 716字|2013.8.19|社会 (society)|新聞論調 ]

時代遅れの刑法

 81年前に改正されたわが国の刑法では、夫が妻の浮気現場を見つけ、妻と浮気相手を殺害した場合でも「追放」または「流刑」という名目の軽い処分で済ましていた。夫が妻と浮気相手に、重大な危害さえ加えなかったら、罰せられることはなかった。性的暴行を加えられた18歳以下の娘を持つ両親が、暴行相手を殺害しても同様の規定が適用された。

 この刑法では「時期尚早な結婚」は犯罪となり、違反者には禁錮刑が科された。夫の死亡から301日未満の女性、もしくは死別した夫の子供を妊娠中の女性の再婚には、罰金500ペソが科されていた。1932年1月1日に発効したこの刑法には、リトグラフや電信の使用に関する条項もある。

 この刑法の各条項を読んだら、多くの人が驚くだろう。時代の変化に合わせ、改正や新条項の追加も一部なされてきたが、多くの規定が今も当時のままである。一方、新たな犯罪に対して包括的に対処するため、禁止薬物、汚職、家庭内暴力を禁止する個別の法律が制定された。

 発効から81年、機は熟した。刑法を徹底的に見直す必要がある。下院はこの旧時代の刑法を改正する準備を進めている。人口抑制法に反対するカトリック教会に対して抗議した有能なツアーガイドが、刑法に記載された「宗教的感情の毀損(きそん)」を理由に、逮捕・拘置された事実をみれば、この法律がいかに時代遅れかが分かるだろう。

 刑法の見直しを検討すれば、国会議員は数10年前に可決された他の法改正もできるだろう。特に移り変わりが激しい現代では、法は状況に応じて変化しなければならない。守らせるべき法が時代に合わないという現状は、比の法的執行力の弱さの一因となっている。(15日・スター)

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