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9月11日のまにら新聞から

継続から始まる

[ 684字|2006.9.11|社会 (society)|新聞論調 ]

「正直チーム」の取締り

 国民は、腐った警官を排除する取り組みならいかなる形でも歓迎する。国家警察はドライバーから金銭を巻き上げたり、わいろを受け取る悪徳警官を取り締まる「正直チーム」を設置すると発表した。

 似たようなキャンペーンは過去にもあり、最も有名だったのは、ラクソン上院議員が国家警察長官時代に行った「コトン(汚職)警官」の取り締まりだ。これまでのキャンペーンで、成功への必須条件は「継続と市民の支援」の二つだと分かった。市民が抱くイメージと闘いながらも、国家警察には組織を浄化するために腐敗した同僚を取り締まる準備ができている正直な警官がちゃんといる。だが、彼らが必要としているのは市民の全面的かつ継続性のあるサポートだ。このキャンペーンはマスコミが取り上げなくなった後でも続けていかなければならない。

 また市民も交通規則を守り、贈賄行為をやめねばならない。汚職は双方に責任があるからだ。警察当局は、取締警官を使ってバスやジプニー運転手と、警官や交通整理員との間のわいろの授受を阻止することができる。責任と責務をはっきりさせ、腐った職務怠慢の警官に適切な罰則を科さなければならない。

 国家警察の幹部は組織浄化の領域を広げないといけない。警官は違法賭博フエテンや密輸、車両窃盗、誘拐、薬物売買といったあらゆる犯罪行為に関与している。国家警察には内部調査機関があるが、「正直チーム」は国家警察の名を汚す悪徳警官の摘発を広げるだろう。しかし何よりも、国家警察はこれに本気で取り組む姿勢を示さねばならない。「コトン警官」に対するキャンペーンの持続がよいスタートとなる。(5日・スター)

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