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7月17日のまにら新聞から

真実を求めて

[ 679字|2006.7.17|社会 (society)|新聞論調 ]

大統領弾劾への不支持

 「アロヨ大統領への弾劾は真実の解明につながらない」としてカトリック司教協議会(CBCP)は弾劾不支持を表明した。ではどうすればいいのか。真実への道は複数存在するが、アロヨ政権が疑惑に対し答えを見つけられる保証はない。

 二〇〇四年選挙不正疑惑の最重要証人、ガルシリアノ前中央選管委員が国会の証人喚問に応じたが、国会議員たちは、票の不正操作の件で電話をしてきた候補者らの秘密を暴露させことに失敗、興味を失ってしまったようだ。そうであれば、二回目の大統領弾劾への関心度はさらに低くなるだろう。大統領は別にしても、票を不正操作した疑いで前委員らは訴追できる。しかし、そういった方向への動きはみられない。

 集開票自動化計画をめぐって国に十三億ペソの損害を与えたとされる中央選管委員らが告発されれば、中央選管委の腐敗ぶりが白日の下にさらされるだろう。

 真実解明を現政権に求めるなら、真実がどうあれ、それを忘れて先に進んだ方がよい。在任中の大統領告発は、支持者がいる限り難しいからだ。任期満了後でも真実が明らかになる保証はない。われわれは、アキノ元上院議員暗殺の真相をまだ分かっていない。全権を持つ夫人のアキノ元大統領でさえ解明できなかった。だとすれば、アロヨ大統領が権力の座を降りても、前回選挙の不正に関する録音テープの真実を知ることはないだろう。

 しかし、選挙不正を許してしまったこの国の欠陥を修正することは可能。公務員たちに自らの行動に責任を持たせるよう対策を講じることだ。政権の正当性が問われるような危機的事態の再発生を防ぐ必要がある。(12日・スター)

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