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4月10日のまにら新聞から

収入、雇用増に賛成

[ 678字|2006.4.10|社会 (society)|新聞論調 ]

政府管理の富くじ事業

 フィリピン慈善くじ委員会の管理下で運営する富くじ「スモールタウン・ロッタリーズ」の計画について、賛否の声が分かれている。

 反対者は主にモラルの問題を挙げ、富くじが特に貧困層のギャンブル熱をあおると指摘する。一方、賛成者は政府による違法賭博の摘発で生計手段を失った大勢の人のため、新たな雇用が必要だという意見を持つ。これに加えて、この新たな富くじ事業は三十億│四十億ペソの臨時歳入が見込まれている。

 当局の違法賭博の取り締まりで仕事から追いやられた人々が生活の糧を必要としているのは事実だ。われわれは彼らが犯罪に手を染めるのを良しとするのか、合法的に雇われるのを良しとするのだろうか。

 国、地方自治体レベルで歳入の増収が真に必要とされていることを認めない者はいない。年間三十億│四十億ペソの臨時歳入があれば、もっと多くの教科書が買え、教室や教師の数を増やすことができる。

 さらに、人間は元来、何らかの管理されたギャンブルを求めているものだ。道徳を尊ぶ者たちが好もうと好まざると、人々は何かを賭ける。「フエテン」などの違法賭博を摘発したところで、ギャンブルそのものを排除することはできない。ギャンブル好きな人はまた別の方法を探す。

 スモールタウン・ロッタリーズのような政府が管理する富くじならば、少なくとも賭け事は公正に行われ、結果を不正に操作されないだろう。

 地元自治体が富くじの参加、不参加を選ぶので、最終的には選択権は住民側にある。大勢の人が富くじに反対すれば、それに付随する経済的利潤も見合わせることになる。(5日・スタンダードトゥデー)

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