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11月14日のまにら新聞から

警察への不信募る

[ 682字|2005.11.14|社会 (society)|新聞論調 ]

車両窃盗団の射殺

 市民は車両窃盗被害をなくしてほしいと望んでおり、警官が任務を果たしたときは称賛されるべきである。だが、すべての捜査と同様、カージャック対策は適正に行われなければならない。先日起こった国家警察の交通管理隊(TMG)と車両強盗の容疑者三人の銃撃戦は、常軌を逸していた。

 その状況をとらえたビデオ映像によると、この警官が乗っていた車両には、警察車両と識別できるマークがなく、警官は平服だった。銃を構えて容疑者の車に近付いた警官は容疑者の死を確実なものにするためか、至近距離から撃ったのだ。

 警察は殺害した容疑者に車両強盗の前科があり、シンジケートの一味である疑いがあると発表した。TMGは車両を盗もうとした現場に遭遇、容疑者を車で追跡している最中に銃撃戦になったと説明している。だが、たとえ容疑者が組織員であっても、これは明らかに過剰な権力行使である。市民の警察への不信感は募った。

 第一に、警察車両を見ても不審に思う人が多いこの国で、警察と判別できない普通車に呼び止められて停車する者がいるだろうか。第二に、首都圏では警官を装った車両窃盗犯がいるのに、平服の警官がバッジを見せ「警察の者だ」と説明しても誰も信じないはずだ。第三に、警官には容疑者が負傷したら病院に運ぶ義務がある。にもかかわらず、彼らは既に負傷し身動き出来ない容疑者にとどめを刺した。

 犯罪頻発に閉口している比人の中には、容疑者が極悪人であれば警察の好きなようにすればいいという人もいるだろう。だが、このような警察の過ちは無実の市民を危険にさらす可能性があり、容認できない。 (10日・スター)

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