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12月20日のまにら新聞から

政府転覆を懸念

[ 683字|2004.12.20|社会 (society)|新聞論調 ]

庶民の怒り前に大統領

 国民的映画スターだったポー氏が急死し、厳しい財政・経済状況が続く中、アロヨと彼女に忠実な側近、議会の同盟者たちが政府が転覆されるのではないかと恐れていることは疑いようがない。同氏の死と時を同じくしてアロヨの支持率は急落した。

 アロヨと彼女の政権に対する庶民の怒りが今、噴き出しつつある。ポー氏の葬儀が行われている教会で、支持者たちがアロヨから贈られた花輪を引き裂き、踏みつけている場面がテレビで放映された。

 この行動からだけでも、庶民がグロリア・アロヨのことをどう思っているのかが分かる。もし彼らが彼女を民主的に選ばれた真の大統領と考えているならば、彼女に対してしかるべき敬意を払っただろう。

 グロリアはまた、ポー氏の通夜に参加しようとしたが、葬儀を政権側の人間により汚されたくない同氏の親類や友人らに少なくとも四回以上拒否され、果たせなかった。

 庶民の怒りは、大統領選で大規模な票の不正操作が行われ、ポー氏の勝利が奪われたことに端を発する。さらに彼らは集会を開き、自分たちの感情を表明する機会を「グロリアの警察」にことごとく奪われた。カトリック教会に助けを求めたが、失望させられただけだった。

 だが、同氏の死をきっかけに庶民の怒りが初めて表に出た。メディアも無視し続ければ矛先が自分たちに向くと悟ったのか、これを報道した。そして彼らの怒りはまだ消えていない。公衆の面前で表明される機会を待っているのだ。

 二〇〇一年からこれまで、庶民の怒りはあまりにも長い間、抑えられてきた。因果応報とのことわざもある。グロリアの懸念は当然だ。(16日・トリビューン)

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