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6月14日のまにら新聞から

なるか教育改革

[ 685字|2004.6.14|社会 (society)|新聞論調 ]

高校入学資格問題

 小学校卒業生のうち〇・五%しか高校入学のための学力を満たしていないとの調査結果が出た。子どもを持つ親の認識も調査結果を裏付けており、子どもを持つ家庭の七割が「高校入学試験」の必要性を認めた。貧富を問わず認識は共通している。

 世論をバックに教育省は試験の実施を決めた。しかし現実には試験を受けた小卒生のうち九十四│七十四点(百点満点換算)を取ったのはわずか〇・五二%。七十三│五十点が六・八八%、四十九│四十点が一〇・九%、三十九│三十点が三一・三九%、二十九│二十点が四三・七一%、十九点以下が六・六%だった。

 わが国の公教育は他のアジア各国に比べ遅れている。急成長する周辺各国から比が取り残されつつある原因だ。東南アジア随一の教育水準を誇った国はどうしてしまったのか。

 比の義務教育は六年。日本より三年短いが、第二次大戦前は小学校は七年制だった。一九四〇年の教育改革法によって国際的に広く実施されている六・三・三制に移行を試みたが高校教育の延長は実施されず、公教育のレベル低下の端緒となった。

 問題解決の一歩として同省は「復習教室プロジェクト」を開始した。試験に落第した児童は一年間英語と算数、理科を復習する。実質的に学制は十一年制に準ずることとなる。

 及第点は七十五点だが、百四十万人の小学六年生に適用すると高校進学資格者は七万人だけとなる。同省は及第点を三十点に下げ、復習教室に入るのが半分の七十万人となるようにした。これでは教育問題は解決しないとの批判もある。教育長官もこれは改革の第一歩であることを強調している。(7日・トゥデー、ダン・マリアノ氏)

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