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8月18日のまにら新聞から

大統領は出馬するな

[ 677字|2003.8.18|社会 (society)|新聞論調 ]

反乱事件の教訓

 国軍将兵の反乱事件への迅速な対応を受け、アロヨ大統領の支持率上昇が見込まれている。上昇した場合、大統領は次期大統領選出馬に踏み切るだろうか。われわれは国のためだけでなく、大統領自身のためにも、大統領の不出馬を期待する。

 反乱事件から二週間がたち、政府が断固として、しかも効果的に事件に対応していたことが分かってきた。反乱が迅速に収束したことに対し、大統領が有頂天になったのには、それなりの理由がある。

 しかし、今回の反乱事件は、あらゆる要素を考慮して総合判断すると、明らかに大統領にとってマイナスの結果を与えた。

 クーデターが起きた場合、国民が大統領を助けるために結集するであろうことは疑う余地がない。しかし、大統領の政治顧問はこれで大統領を次期大統領選に出馬させることができると考えるべきではない。国民の結集の目的は民主的秩序を守るためであるからだ。

 アキノ政権時のクーデター未遂事件と今回の事件は、社会状況が共通する。首謀者は過渡期にある政治の不安定さや分裂に乗じた。昨年末に大統領は国の分裂状態について「過剰な政争が良い統治を妨げている。わたしは対立を生み出している主要人物である。このため、わたしの政治的努力は果てしない分裂を生み出すだけ」と述べ、次期大統領選への不出馬を宣言した。

 大統領自身の分析を使うなら、事件は政治分裂を示す行動の延長として理解することができる。事件が起きたということは大統領が国に対立を生み出す人物で依然あり続けているということで、出馬すべきでないという大統領の判断は今も正しい。(11日・インクワイアラー)

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