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9月18日のまにら新聞から

安易すぎる公営化

[ 586字|2000.9.18|政治 (politics)|新聞論調 ]

現政権のギャンブル政策 

 かけ事となれば、大金やなけなしの金をかけてしまいがちな人がいる。実際、エストラダ政権はかけ事を街角だけでなくすべての家庭に持ち込んだ。

 マルコス独裁政権時代に、政府はカジノ運営を開始した。だが、かけ事は余裕のある人々だけに許され、一般勤労者は禁止されるという建前だった。続く、アキノ政権は、ハイアライを廃止し、地方で宝くじを実施した。前政権は経済の自由化のみならずかけ事の規制も緩めた。ハイアライを復活させ、数合わせゲームの一種ロットを導入した。

 しかし、フィリピン全土にかけ事を普及させているエストラダ政権はどの政権とも比較の対象にはならない。今や老若男女問わず、外出することなく好きなかけ事が出来る。

 なぜ政府はかけ事をかくも安易に広げたのか。かけ事で人は豊かになれるというのが大統領の取り巻きの考えだ。さらに、雇用を創出し、国の収入源にもなるという。今や、政府は、かけ事を公的に認めれば、警官や役人にわいろを支払う仲介人を一掃でき、汚職根絶の手段になるとしている。

 しかし、これは腐敗に対する戦いでの敗北であり、反賭博(とばく)法違反者への降伏なのである。それどころか、賭博王らは法の執行人を「見ざる、聞かざる、言わざる」の状況に追い込んだ。 

 政府はこの政策をまるで国家繁栄のカギであるかのようにとらえて続行させるのだろう。(14日・インクワイアラー)

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