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5月30日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 576字|2016.5.30|社会 (society)|ハロハロ ]

 友人との会合、同窓会、病院通いなどと東京へ出かける機会が多い。都内ではおおむね地下鉄を利用する。東京メトロ・日比谷線はじめ千代田、半蔵門線、都営の大江戸線などだ。心配は地下鉄乗車中に直下型地震に襲われたらどうなるのか。全く検証されていないことだ。後発路線ほど地下深く走行している。千代田線・新御茶ノ水駅、大江戸線・六本木駅など、とても老体が階段を上がれるレベルではない。万一の場合、シェルターなど無さそうだし、昇降機が停止したらやばしと、つい急ぎ足になる。

 海溝型地震も怖いが直下型も突然の大打撃で恐ろしい。政府の中央防災会議は2013年、今後30年間にマグニチュード7級の直下型地震が都心で発生する確率70%という研究会報告を基にぞっとする被災試算を出した。地下鉄の被害については「地盤の軟弱な区間のトンネル崩壊、天井崩落」などで、1週間は不通と予測している。

 1923年の関東大震災後、東京は大きな地震に見舞われていない。以後に敷設された地下鉄はどんな被害が想定されるのか。都市直下型の阪神・淡路大地震では、震源近くの市営地下鉄新長田駅などが被災しているが、乗客はどうなったのか。電気が消え真っ暗の中、地底深くに閉じ込められたら。考えるとおぞましい。といって出掛けぬわけにはいかないから、不信心の身が今や神頼みである。(紀)

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