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　２年ほど前、作りたての眼鏡を紛失した。近眼の上、老眼、乱視が左右で入り乱れたガチャ目なので、「なし」では仕事にならない。安くて１時間でできる店があると、会社の若い比人運転手君に案内されマニラ市キアポの眼鏡店を訪れた。彼の家では祖父の代からひいきにしている店という。検眼、フレーム選定を終えたら正午だった。

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　昼食に比のファストフード店へ入った。若い彼は紙に包んだライスと大振りのチキンの空揚げ二つを注文した。後でこれが人気のチキンジョイという品と知った。刻みキャベツ、トマト、キュウリなど添え物なしの「めしと鶏」。日本人からすると超シンプル。彼はうまそうに口にするとたちまちライスを食い尽くし、もう一つを追加、空揚げ二つでライス２人分をきれいに平らげた。

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　昨年だったか、ファストフード店に足を踏み入れた機会にチキンジョイを、試しに注文してみた。これが意外といけるのだ。ころあいの塩味と付け合わせのソースのバランスの良さ。空揚げ一つだとライス、清涼飲料付きで79ペソとべら安。Ｂ級グルメ派としてはすっかり気に入り、仕事の日の夕食などにときどきお世話になっている。眼鏡の話に戻すと、昼食を終え有名な教会をのぞいて55分後に店に帰ったら、すでに出来上がっていた。はやー！看板通りのスピード仕上げ。値段は日本の安売り店のほぼ半額。もちろん、今も重宝している。（紀）