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7月9日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 571字|2007.7.9|社会 (society)|ハロハロ ]

 五月末、中国東北部の瀋陽(旧奉天)、大連を旅した。出生直後、父親が満鉄に職を求めたため一家で渡満、十歳まで奉天で育った。だからこの地は第二の故郷でもある。それっきり足を踏み入れることなく六十年。同じように奉天育ちの、中国語の達者な大先輩と同行しての気楽な旅。死ぬまでに一度は訪れたいという念願がやっとかなった。

 成田から三時間半のフライト。瀋陽空港は明るく清潔で、うさんくさい人物など皆無だ。東北で最大の都市の発展ぶりは、まあ想定の範囲内か。宿舎は旧大和ホテル。綿のような白い花が空中に舞っている。こんな風景を懐かしく感じるのは幼児体験が刷り込まれているせいだろう。かつて住んでいた住宅街が残っていた。当時の住居表記をガイドに示すと、角の一棟を指差して、このアパートに違いないという。記憶の中のそれとはそぐわぬ気もするが、その辺りのズレがもどかしい。無理やり納得して周辺で記念撮影した。

 発展途上都市、瀋陽にマニラと同じような「カラオケ」があるので驚いた。個室はだだっぴろくトイレ付き、スクリーンは超でかい。ショーアップで選ぶ仕組みは同じ。指名された女の子の中にはジーンズに着替える口がいて、テイクアウトもOKらしい。こんなにさばけているとは夢にも思わず、大幅なイメージ修正を迫られた。  (紀)

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