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6月18日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 583字|2007.6.18|社会 (society)|ハロハロ ]

 「 日本では明治以来、すべての教科書が自国語で書かれていた。あなたの国の学校教育が優れていた証拠です」。かなり前のことだが、「日本人は英語が不得手」が話題になったとき、親しくしていたインドネシア人の考古学者が口を開いた。彼の高校時代、理数科の教科書は英語。英語を習得しないと、教科書の内容が分からなかったと言う。「日本人が英語をしゃべれないのは恥ずかしいことでは決してない」と。

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 久しぶりに帰国、自宅のある藤沢の駅周辺を見渡して、「不得手」なはずの英語やカタカナが店頭にあふれているのに改めて驚いた。店名が日本語だったのは仏具店、呉服屋、八百屋と旅館程度。集合住宅のモデルルーム展示場は「Mansion Pavilion」。販売中の二間、台所付きの集合住宅は「地中海テイストのコンセプト邸宅」で、設計事務所は「Design Station」。

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 花屋の壁に「チョイスフラワー」の張り紙。「どの花も四束で千円」ということなら、なぜ、そう書かないのか。「チョイス……」のほうが売れるのが、今の日本なのか。もう一軒は「〇〇SEIKA」。花が並んでいたので「製菓」でも「青果」でもないと分かったが…。ふとん屋の看板には思わず吹き出した。「Sleeping Shop」。日本語が意味不明な横文字に取って代わられるのは笑いごとではない。(濱)

ハロハロ