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2月5日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 515字|2007.2.5|社会 (society)|ハロハロ ]

 平日の午後、東京・銀座の封切館で上映中のパリ警視庁のトップ争いを描いた評判作品を見に出掛けた。二時からの上映というので二十分前に映画館に着いたらもう長い行列。完全入れ替え制で次回は四時半からという。寒空の下、待つのはゴメンで引き返した。それにしてもヒマ人が多いものだと思ったが、ほとんどが高齢者なのである意味、納得した。

 二〇〇七年から、団塊の世代がこのヒマ人群にどっと合流してくる。継続雇用の口もあるだろうが、全体では労働人口から遊興人口への大幅なシフトである。この世代は年間、二百万人以上生まれているから、今後三、四年は大量のヒマ人が誕生するわけだ。それがどちらを向くかで消費動向が左右される。

 東京のデパートなどはいち早く、ニューリタイア層の取り込みにあの手この手を繰り出している。高価なオートバイなど趣味に訴えるもの、半生の「自叙伝」をDVDに作成する最新商売。稽古・学びごと、豪華クルーズの旅などはますます盛んになりそう。健康ブームにあやかって高価高品質の野菜を売り物にしている店もある。少子高齢化の中でターゲットにされるのはやむを得まい。とはいえ、通り過ぎた世代としてはうらやましいような気もする。(紀)

ハロハロ