ハロハロ
[ 505字|2006.12.18|社会 (society)|ハロハロ ]
競馬ファンの枠を超えて時代のアイドルになったディープインパクト(牡、四歳)。世界に飛躍した仏凱旋門賞では三着に終わった上、薬物使用疑惑が浮上。欧州の乾燥した大気の中でのど鳴りを発症したようだが、使用禁止の薬がレース時も残存していたというお粗末さ。馬に落ち度はないが、失格となってしまった。
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そのディープ、日本の代表的国際レース、ジャパンカップでは見事にあの「飛ぶような」走りを見せ、歴代二位のGⅠ六勝目を上げて暗雲を吹き払った。当日、東京競馬場に駆けつけたファンは前年を二五%上回る十二万人。強いディープ復活にスタンドから歓声が上がった。ディープが遠征した凱旋門賞には日本から観戦ツアーが組まれ、ファンがパリのロンシャン競馬場を埋めた。
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これほどの人気馬は一九七三年に大井競馬から中央入りして皐月(さつき)賞、NHK杯などデビュー後十連勝し、流行歌にもなった怪物ハイセイコー以来か。ハイセイコーはダービーで三着に敗れて怪物伝説は崩れたが、ディープは三冠を達成して世界に挑む本物になった。今年限りの引退が決まっているが、残る有馬記念でも天馬のごとき走りを見せ、フィナーレを飾ってほしいものだ。(紀)