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10月2日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 563字|2006.10.2|社会 (society)|ハロハロ ]

 米国産牛肉の輸入再開を受け、吉野家が約二年半ぶりに一日だけ牛丼を販売した。昼食時に自宅近くの店に駆けつけると、テレビで騒いでいた通り、この店にも「吉牛ファン」が押しかけ、警備員が出て整理する騒ぎになっていた。値段は並盛が三百八十円。販売停止前に比べ百円高い。しかし米国産牛肉の輸入禁止後、代打でお目見えした豚丼に比べると、以前と変わらない格段のうまさだった。

 名古屋に単身赴任していたころ、マンション近くに吉野家の店があった。自炊をしなかったので、休日などはよくこの店を利用した。何度食べてもあきない味だった。牛丼解禁で安全性が気にならないと言えばうそになるが、「吉牛ファン」としては、この味は忘れられない。息子一家に「牛丼食べたぞ」と電話すると、孫が出てきて「三人分買いに行って家で食べた」と言って大笑いした。

 吉牛店は現在、米国、中国など海外七カ国・地域に二百七十店舗近く展開しているという。マニラ首都圏でも約五年前、一号店が出店した。九〇年半ばに初出店したが、軌道に乗らず撤退、二度目の挑戦だった。肉は米国産、たれは日本製だが、コメはタイ米を使用していた。日本のコメは高くて使えないと言っていたが、肉の味は日本店と変わらなかったような記憶がある。 (富)

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