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12月12日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 504字|2005.12.12|社会 (society)|ハロハロ ]

 震度5のいわゆる「強震」程度で倒壊の恐れのあるマンションやホテルが約六十棟も見つかって、パニック状態である。なにしろ日本は地震列島。阪神淡路大震災のあとも、九州北部、新潟、宮城と大型地震が相次いでいる。東海・南海大地震はいつ起きてもおかしくない状況だ。そこへ一級建築士の耐震強度偽造事件である。

 大地震で家を飛び出した経験が二度ある。鳥取大震災(一九四三年)と南海大地震(四六年)だ。小雨降る九月の日中起きた鳥取地震、ゴーッときたとき、夢中で庭の柿の木の下に逃げ込んだ。「南海」のときは冬の深夜で、気が付くと雪の松林の中にはだしで立っていた。暗闇の中、少し離れた松の下に父と母が末妹を抱いて避難しているのを見つけ、ホッとした記憶がある。

 フィリピンに滞在中、マカティ市P・ブルゴス通りのホテルに二年半住んだ。部屋の窓から別のホテルの新築工事が丸見えだった。鉄筋組み立て作業のおぼつかなさに大丈夫かなと毎日、眺めていた。現場は高層建築が林立している。一つ倒れると将棋倒しの恐れも。非常階段伝いで脱出に何分かかるか。地表に近いフロアに住んだのは災害に備えてだった。幸い何事も無かったが(紀)

ハロハロ