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12月6日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 523字|2004.12.6|社会 (society)|ハロハロ ]

 首都圏からラグナ州カランバ市に通じる南ルソン高速道。五月の統一選が終わるまで、この沿道に掲げられていたアロヨさんの写真が相次ぎ姿を消した。ゴードン観光長官と笑顔で並ぶフィリピン観光年のビルボードは、アヨロさんが再選、長官も上院議員に当選して、無事「目的」を果たしたのか取り外された。

 もう一つ、アロヨさんが消えたのは高速道の終点にあった「大統領優先事業」の告知板。事業は高速道をカランバから七・八キロ延長、バタンガス州サントトマス町で南部タガログ幹線道に接続するという内容。工期は十カ月で、今年八月が完成予定だった。日系企業がバタンガス港へのアクセスを確保するため、フィリピン日本人商工会議所も早期建設を要請していた。

 昨年十月に行われた起工式にアロヨさんも列席したので、同商議所も「目に見える形での前進」と喜んだが、事業は結局、起工式だけ。建設予定地に立っていた看板はつい最近、どれも抜き取られた。さらに驚いたことに、本来なら完成間近の七月になって、国家開発公社が初めて同事業への融資を承認したという。予算の裏付けがなく、工事費ゼロを承知で起工式に臨んだアロヨさん。これも選挙を前にしたジェスチャーに過ぎなかったのか。 (濱)

ハロハロ