ドゥテルテ支持派16%に減少 OCTAリサーチ世論調査
OCTAリサーチの6月支持調査でマルコス派との回答率が36%に上昇する一方、ドゥテルテ派との回答は16%に減少
フィリピン大の研究者らからなる世論調査機関、OCTAリサーチは6日、マルコス大統領とサラ・ドゥテルテ副大統領を含むドゥテルテ一家、両者以外の独立系政治家および野党政治家のいずれを支持するかを尋ねた6月下旬実施の世論調査の結果を発表した。それによると、マルコス政権を支持すると回答した割合が36%と3月期の31%から5ポイント上昇した一方、ドゥテルテ一家を支持すると回答した割合が16%と同4ポイント減少し、マルコス政権支持派が前大統領支持派を2倍近く上回っていることが判明した。6日付英字紙マニラブレティンが報じた。
サラ副大統領h最近、教育相などを辞任したほか、マルコス大統領の3回目の施政方針演説(SONA)を欠席。マルコス政権とドゥテルテ一家との軋轢(あつれき)が深まる中、世論調査では与党マルコス派への支持が拡大している状況が明確となりつつある。
同調査によると、マルコス派でもドゥテルテ派でもない「独立系政治家の支持者」と回答した割合も31%と前回調査比2ポイント上昇し、一定の勢力を維持していることが分かった。一方、マルコス政権と政策を異にする「野党系政治家」の支持者だと答えた割合は5%で、前回比1ポイント増加している。残りの11%は「どちらでもない」との回答だった。
地域別でみると、首都圏および首都圏を除くルソン地方でマルコス派との回答がそれぞれ43%および42%を占めた。これらの地域ではドゥテルテ派との回答は7%(首都圏)および5%となっており、ルソン地方ではドゥテルテ派が極めて少ないことが分かる。
一方、ミンダナオ地方では逆にドゥテルテ派との回答が50%とまだ非常に強く、マルコス派(25%)の2倍だった。しかし、ビサヤ地方でドゥテルテ派との回答は11%にとどまっている。
また、「野党系政治家の支持者」との回答割合はビサヤ地方で16%と最も高く、次いで首都圏で5%、首都圏を除くルソン地方で3%、ミンダナオ地方では0だった。
さらに「独立系政治家の支持者」との割合もビサヤ地方で41%と最も高く、次いで首都圏を除くルソン地方(34%)、首都圏(33%)、ミンダナオ地方(17%)と続いた。
学歴別でみると、マルコス派との回答は職業訓練学校卒が54%と最も高く、次いで大学・大学院教育を受けた層が44%と2番目に高かった。一方、ドゥテルテ派との回答が多かったのは小学校卒や公教育を受けていない層が31%と最大だった。
調査は6月26日から7月1日にかけて全国の18歳以上の成人、1200人を対象に対面方式で行われた。 (澤田公伸)