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5月5日のまにら新聞から

2ランク下げて134位 比、報道の自由度ランキング

[ 641字|2024.5.5|社会 (society) ]

国境なき記者団が発表した2024年の報道自由度ランキングで、比は昨年から二つランクを下げて180カ国・地域中134位

 国境なき記者団(RSF、本部・パリ)は2024年の報道の自由度ランキングを発表した。対象の180カ国・地域のうち、フィリピンは134位で、昨年からランクを二つ落とした。日本も昨年から二つランクを下げて70位となり、先進7カ国(G7)内で最下位。トップは北欧のノルウェーだった。

 RSFは比の報道活動について「最近では特にドゥテルテ前大統領が就任した2016年以降、政府に批判的なジャーナリストや報道機関に対する執拗な『嫌がらせ』が頻発していたにもかかわらず、極めて精力的に活動している」と評価。マルコス政権で目立った暴力的な攻撃が前政権に比較すると少なくなったように見える一方で、政府に批判的な報道機関やジャーナリストを標的とする脅迫や「赤タグ付け」、でっち上げの恣意的な逮捕や訴訟は続いており、依然として憂慮すべきことだと指摘した。

 RSFは、ドゥテルテ前政権の「麻薬戦争」をめぐる超法規的殺人を厳しく追及してきた権威あるネットメディア・ラップラーの最高経営責任者(CEO)マリア・レッサ氏が、前政権から脱税容疑をめぐり訴えられた件にも言及。2023年9月、マルコス政権下ですべての無罪判決が下されたが、ラップラーは閉鎖命令など複数の裁判をまだ抱えている。報道の自由への積極的な姿勢を貫いたレッサ氏は2021年、ノーベル平和賞を受賞した。

 RSFのデータによると、1986年のエドサ革命以降、比では199人が殺された。うち現政権下では4人が殺されている。(深田莉映)

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