「2024年はより良い年に」 大統領年初メッセージ
大統領が年頭メッセージで「2024年はより良い年にする」と宣言。世界中の比人に国への貢献を呼び掛け
マルコス大統領は1日、年頭のメッセージを発表し、2024年について、現政権の大規模インフラ整備政策「ビルド・ベター・モア(BBM)」の表現を引き継ぎ、「より良い年を建設する」と宣言した。
大統領は、2022年6月末に始まった現政権での実績を報告。33の専門センター、2000以上の教室、7コールドチェーン設備が建設されたほか、総発電容量約12万1000メガワットの再生可能エネルギー契約を締結し、2024年に向けて147の給水設備整備プロジェクトが実施中で、その中でも八つの給水プロジェクトが完了したとした。
大統領は声明で、「われわれは2024年を大きな楽観をもって迎える。個々の人が社会変革の重要な触媒だということを知り、優しさ、奉仕、共感を通じて結束の精神を体現しよう」と述べ、世界中の全ての比人に対し「祖国への貢献」を求めた。
その上で、「全国民のための平和、進歩、繁栄をもたらす取り組みを導く」として、新政権が策定した「バゴンフィリピナス」(新しいフィリピン)の推進を宣言した。
▽「新たな高みへ」
越川和彦駐比日本国大使も1日に年頭あいさつを発表した。昨年の比日首脳の相互訪問、日本国首相として史上初となった岸田首相の比国会演説、日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の友好協力50周年記念首脳会議を回顧。比日関係が「経済、安保、文化、人的交流をはじめ幅広い分野で協力を深め、かつてないほど強い信頼関係で結ばれており、今やその関係は『黄金時代』から新たな高みへ発展を遂げようとしている」と説明した。 その上で「過去の不幸な歴史にもかかわらず、これだけの絆が比日間で深まっているのは、ひとえに日比双方の先人および皆様一人一人がそれぞれの分野での大きな貢献を行っていただいたからこそ」と謝意を表した。(竹下友章)