来場者多く「感無量」 PTA祭4年ぶり復活
タギッグ市のマニラ日本人学校で14日、第39回PTA祭が4年ぶりに開催。1400人が来場し賑わう
首都圏タギッグ市のマニラ日本人学校(MJS)で14日、同学校のPTAが主催する「第39回PTA祭」が4年ぶりに開催された。PTA祭は自分でお金を使う機会の少ない在比の子どもたちに買い物をする場を提供することを目的として企画され、MJSの保護者やPTA、さまざまな団体がアクティビティや飲食品などを提供する。
PTAの金光淳規会長は開会式の冒頭で「お母さん、お父さんが準備した催しを精一杯楽しんで」と子どもたちに呼び掛けた。
開会式はMJS和太鼓クラブによる迫力のある演奏で始まり、小学部1年生と特別学級の生徒が、校長先生が叩く太鼓のリズムに合わせて神輿を担いで「ワッショイ」と大きな声を出しながら練り歩いた。
会場ではお化け屋敷などの出し物や古本市、バザーに加え、外部のボランティア団体や外食系企業が出店。茶席に参加し、和菓子と抹茶を楽しんだ親子は「心が落ち着く素敵な体験ができた」と笑顔をみせた。お茶を点てていた裏千家淡交会マニラ協会の渡邉麗子さんは「カフェで普及しているせいか、抹茶を飲める子どもの多さに驚いた」と話した。
また、認定NPO法人アクセスは教室の一画でココナツの内皮を加工したペンダントやピアス、お皿などを販売。アクセスの石川雅国さんによると、売上から経費を差し引いた収益は、ケソン州アラバット島の住民の生活支援に充てられる。
会場は日本の夏祭りを彷彿とさせる浴衣や甚平を着て、かき氷を頬張る子どもたちで賑わった。お化け屋敷の出口付近で泣いていたり、「楽しかった」と笑顔を向けるなど反応はさまざま。「お金がどんどん減っていく」と笑いながら、それぞれがお祭りを楽しんでいた。
▽多くの来場者に「感無量」
金光会長は同祭りの来場者数が1400人に上ったと明かし、「想定していた千人を大きく上回り、感無量」と話した。来場者のなかにはMJS入学を控えた親子の姿もあったという。
金光会長はさらに、「4年ぶりの開催で規模感が分からず、また以前の祭りを経験していた方も帰任しており、過去の資料を調べながら手探りで準備を進めた。学校側や出店団体に協力を仰ぎ、柔軟に対応してもらった」と感謝を表明した。
また、今回の入場は事前登録制だったことに触れ、「来年はより多くの人に来て楽しんでもらえるよう工夫していきたい」と意気込んだ。(沼田康平)