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9月3日のまにら新聞から

保護者の協力不可欠 保育園への就学率向上を ユニセフが提言

[ 644字|2023.9.3|社会 (society) ]

ユニセフは比の就学率の低さに対処するため、自治体や教育機関に対してデータ保管や保護者との連携強化を提言

 国際連合児童基金(UNICEF)はこのほど、比における就学率の低さを改善するため、自治体や教育機関に対して3~5歳の児童の就学状況における年間データを保管し、保護者との連携を強化すべきとの提言を示した。28日のビジネスワールド電子版が報じた。

 同基金は就学人数と就学できない原因等のデータは地方自治体や学校が「改善策を計画し、実施する」ための基礎になると指摘している。また、シンクタンクの比開発研究所(PIDS、ケソン市)のデータを引用し、幼稚園の前段階である保育園への入園率の低さについて、「子どもが就学するにはまだ幼い」という親の認識が主な原因だと言及した。他にも自治体における貧富の差の解消や保護者の地位向上も就学率を上げる重要な要素とした。

 東南アジア初等学習指標(2019年版)によると、調査対象6カ国のうち、保護者による学業への関与の有無でテストの得点など成績に最も大きな開きがあったのが比で、「子どもの学業成績には保護者の学業関与が不可欠であることを示している」という。

 同基金は保護者たちに対し、親子関係を育み、子どもの自尊心とやる気を向上させ、教育成果を高めるための活動を行うよう呼び掛けている。さらに、比政府に対して、国家教育での優先事項に沿って地域の活動を強化するよう要請。特に「教育を支援する資源と政治的意志は、障害がある子どもや先住民族に属する子どもなど不利な立場にある子どもたちの教育への公平なアクセスを確保すべきだ」と強調している。(沼田康平)

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