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7月2日のまにら新聞から

聖書の教えが現実となるとき ガドン弁護士資格はく奪

[ 646字|2023.7.2|社会 (society)|新聞論調 ]

 私たちは皆、多くの教訓を学び警告を受け生きている。親の言いつけのほか、時に聖書の一節も教えとなる。しかし厳しい試練や困難に直面して初めて、これらが真の意味を持つようになる。

 過去の暴言が原因でラリー・ガドン弁護士の資格をはく奪する最高裁の全会一致の決定は法曹界を騒然とさせたが、教会関係者の目にも止まった。言葉の使用に関する警告は、聖書に繰り返し記されているからだ。

 多くの人はヤコブの手紙3章を思い起こした。「言葉の上で過ちのない人があれば全身をも制御することのできる完全な人である」。他者に対する辛辣で思いやりのない言葉を戒めるほか、神を礼拝するために使った舌で誰かを呪うことはできないと説いている。

 最も重要なのは「言葉にはいのちがある」ということ。自分たちが口にする願いや信念、呪いは現実のものとなるのだ。皮肉なことに、やる気が出るプラス思考の力を説かれる時は信じるが、他人を非難し呪う時に生じる自分への弊害は忘れがちだ。

 マタイの福音書には「裁かれないために裁いてはならない。あなたが使った量りによりあなたも量り返される」とある。最高裁判事の弾劾を成功させ、2人目の判事の弾劾を開始しようとした結果、最高裁全会一致で弁護士資格をはく奪されたガドン氏のケースを不気味に物語っている。

 願わくば聖書とガドン氏事件で示された警告を、「言葉のいのち」が現実生活の中で力を持つという生涯の教訓として心に刻むことに役立てたいものだ。(6月30日・スター、シト・ベルトラン)

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