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7月2日のまにら新聞から

比は難民の「途中の居場所」 アフガン難民受け入れ問題

[ 673字|2023.7.2|政治 (politics)|新聞論調 ]

 米国政府が手続きを踏むアフガニスタンからの難民5万人を比が受け入れるべきか否かという問題に直面している今、これまで祖国を逃れた人々にとって比が「一時的な途中の居場所」となった時代を思い出さずにはいられない。

 1975年のベトナム・サイゴン陥落後、船で祖国を逃れたベトナム人が目指したのは、米同盟国の比だった。カトリック教会は彼らの強制送還を知り、パラワン島に村を作った。また、太平洋戦争前にはケソン大統領=当時=がナチスの迫害を逃れたユダヤ人たちを比に招いている。

 これらの難民は帰国または他国に移住できる手筈が整うまで20年近く滞在した。その多くは結局は去り、比人のもてなしもそれまで。ずっと残る人々が、最初は探してもいなかった宝物をこの地で見つけることを祈るしかない。

 駐米比大使は今回のアフガニスタン難民について、在比米大使館は大掛かりに、手続きなどを素早く処理できると説明した。しかし、例えば、なぜ米本土に近いキューバを滞在先として選ばないのか。

 比カトリック司教協議会は、イエスの言葉「私は見知らぬ者であったがあなた方は私を歓迎した」を引用し、国連難民条約加盟国として慈悲と憐れみの行為は比人の義務だと述べた。アフガニスタン難民の多くは、非常に制限された社会から来るイスラム教徒で、自ら比を目指したベトナム人と違い米政府によって連れて来られる。大いなるもてなしの心を持つ比人は、これまで受け入れた経験のない彼らをどのように受け入れるのか、興味深いところだ。(6月23日・インクワイアラー、アンベス・オカンポ歴史学教授)

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