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5月7日のまにら新聞から

「通常通り」とは限らない 迫り来るエルニーニョ

[ 736字|2023.5.7|社会 (society)|新聞論調 ]

過去数十年、継続的な地球の温暖化によって、南国の人々は定期的な干ばつに悩まされている

過去数十年、継続的な地球の温暖化によって、南国の人々は定期的な干ばつに悩まされている。人口増加の反面、淡水資源の拡大はおざなりにされ、年を追うごとに干ばつも悪化している。

 国連は今週、世界に向けてエルニーニョの再来を警告した。地球の一部地域に異常な大雨をもたらし、フィリピンを含むその他の多くの地域に極端な乾季をもたらす同現象は2018〜19年の新型コロナ以前の発生が最後となっていた。

 生活消費と農業利用のための淡水の割り当てをめぐり、比では通常の乾季であっても厳しい競争が行われている。政府の新たな淡水源開発の失敗が、首都圏で水不足を呼び、コロナ以前の数年間は水の配給が実施されていた。

 首都圏の多くの地域では、ダムの水位が下がるにつれて濁度が高くなり、より集中的な処理が必要となるため、給水を24時間継続できない状況も発生している。水道会社は処理施設を改良し、モジュラー施設を含む追加施設を導入しているが、エルニーニョは供給問題に追い打ちをかけると予想される。

 国連は迫り来るエルニーニョが記録的な高気温をもたらし、来年まで続く可能性を指摘し、各国政府に対策を促した。

 いまだに水が通っていない家族も多くいるが、長期的には首都圏のみでなく、国内の他の地域でも新淡水源の開発が急がれる。短期的には家庭雑排水の再利用など、効率的な水管理を促進していくことが必要だ。これは、シンガポールといった自前の淡水資源を持たない国々が行っている。

 最も身近な対応は、不要不急の目的での水使用を制限することだ。プールや洗車場、ゴルフ場などでの水の使用を抑制するよう、自治体に働きかけているところもある。水は明日も「通常通り」であるとは限らない。(5日・スター)

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