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1月20日のまにら新聞から

「今年は明るく楽しい年に」 大使公邸新年祝賀会

[ 1163字|2023.1.20|社会 (society) ]

大使公邸で新年祝賀会が3年ぶりに開催。540人が参加しコロナ禍前の規模に回復

4年ぶりの鏡開きの様子。左から餅原力マニラ日本人会副会長、嶋田慎一郎フィリピン日本人商工会議所会頭、越川和彦駐比日本国大使、高野誠司マニラ日本人会会長、松永啓一フィリピン日本人商工会議所副会頭=18日、首都圏マカティ市の日本国大使公邸で竹下友章撮影

 首都圏マカティ市の日本国大使公邸で18日夜、在フィリピン日本国大使館、マニラ日本人会、フィリピン日本人商工会議所が主催する新年祝賀会が3年ぶりに開催された。新型コロナの本格化前に開かれた20年の祝賀会はタール火山の噴火に伴い鏡開きを自粛していたことから、4年ぶりの鏡開きとなった。会場には会員ら約540人が参加。昨年9月に新年祝賀会の代わりに開催された「暑気払い」で集まった300人を超え、コロナ前の規模に回復した。

 越川和彦駐比日本国大使はスピーチで「減少傾向にあった在比邦人数、邦人企業数が増加に転じつつある。また盆踊りも再開される予定だと聞いた。今年こそはコロナ禍のくびきから解き放たれ、明るく楽しい年になれば」と完全なコロナ明けへの期待を表した。

 また大使は2月をめどに調整されているマルコス大統領の訪日にも言及。「大統領訪日の大きな目的の一つは、やはり日本から比への投資約束と日本から比への観光客の増加だ」と述べ、法人企業や各機関への協力を呼びかけた。

 コロナ禍については「まだ完全に終息したわけではない」としながら「中国武漢から世界中に広がり多くの命を奪ったコロナ禍から学び、思い切った改善をしていくことが、未曾有(みぞう)のパンデミックを経験したわれわれの使命だ」と述べた。

 その上で「このような事態に対し、透明性を持たず、情報を正直、正確、迅速に伝達しなかった国が、事態を一層深刻にしたことは間違いない」と指摘。中国は昨年12月の「ゼロコロナ」政策を転換させた後、感染者・死者数の公表を中止するなど、情報の隠匿で批判を受けている。

 さらに「大使館の最も重要な使命は邦人の安心安全の確保だ」と強調。「大使館の敷居は決して高くない。もし高いと感じたら、私に直接声をかけて下さい」と述べ、笑いを誘いながら在比邦人に積極的な領事サービス利用を呼び掛けた。

 嶋田慎一郎フィリピン日本人商工会議所会頭は、ロシア・ウクライナ戦争による記録的インフレのほか、昨年から経済特区庁登録企業に対する付加価値税(VAT)ゼロレート措置が消滅した問題にも言及。「VATに関してはここ数ヶ月、大使自らいろんな会合を持っていただいている。法人企業、日本政府一体で取り組んでおり、近くポジティブなニュースを伝えられたら」と述べた。

 PRA日本人倶楽部の家田晶彦名誉会長はまにら新聞に「3年ぶりに皆さんとお会いできてよかった。またこうして会えるのは1年後。みんなが元気に過ごしてほしいというのが新年の願い」とコメント。

 マニラ会の大槻栄一会長は「今年は日本人会の盆踊りも復活すると聞いた。40年間ずっと盆踊りの太鼓を叩いてきたから、今年も叩いてやらないとな」と矍鑠(かくしゃく)とした様子で語った。(竹下友章)

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