「核使えば世界は終わる」 ウクライナ情勢で大統領
ロシアのウクライナ侵攻について大統領、「中立を保つが、時が来たら選択しなければならない」
ロシアのウクライナ軍事侵攻についてドゥテルテ大統領は4日、「フィリピンは中立を保つが、時が来たらどちら側につくか選択しなければならない」と発言した。また、プーチン大統領がちらつかせている核兵器使用には懸念を示した。
大統領は「比国内でも、どちらか片方につくべきという声が広がっていることは承知している」としながら、「正直なところ、どのみち(フィリピンも)影響を受けるのだから、どれだけ殺し合いをするかはやつらの勝手だと思っている。ただし核兵器を使わない限りだ」と述べ、核兵器使用には危機感を示した。また、「誰にも制御できない状況に陥らないよう神に祈るのみ。核弾頭や核爆弾に手を出し始めたら、いよいよ世界は終わるだろう」と付け加えた。
一方、ドゥテルテ大統領は、ロムアルデス駐米フィリピン大使から、バイデン米大統領が3月28日に開催予定の特別首脳会議への招待状を受け取ったことを明らかにした。東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国首脳がワシントンに招集されているという。
ドゥテルテ大統領は「私には米の海外比人労働者(OFW)の妻がいて、米国籍の子どもがいる」と唐突に米にいる別の家族の存在を明かした。大統領は特別首脳会議への出欠には言及していないが、「バイデン大統領が嫌いなわけではない。米国人の傲慢さが時に気に食わないことがあるだけだ」と真っ向から拒否するつもりではないことを強調した。(深田莉映)