反マルコス集結、選挙戦への影響は? エドサ革命36周年控え式典や集会
マルコス独裁政権を崩壊へと追い込んだ1986年のエドサ革命36周年に向けて様々な団体や組織が式典や集会などの開催を予定
マルコス独裁政権を崩壊へと追い込んだ1986年のエドサ革命(アキノ政変)から25日で36周年を迎える。それに向けて様々な団体や組織が式典や集会、フォーラムなどの開催を予定している。21日、ウェブメディアラップラーが報じた。
独裁政権を築いたマルコス元大統領の息子で、5月の大統領選挙に立候補しているボンボン・マルコス元上院議員の候補者資格取り消しを主張するアクバヤン市民行動党は20日、エドサ・ピープルパワー記念碑広場で革命36周年の記念式典を行った。会場に設置された直径6フィートの葬儀用花輪には「民主主義を再び殺させるな」とのメッセージが添えられた。参加者は、「マルコス・ジュニアの元で再び民主主義を弔ってはならない」と記されたのぼりを掲げボンボン氏のマラカニアン宮殿入りの阻止をアピールした。
アテネオ・デ・マニラ大では、市民の蜂起と力の結集で何が起こったのかを若い世代に理解してもらうため、22日(午後3時30分〜同5時30分)にオンラインフォーラムを開催。比カトリック司教協議会会長でカロオカン教区のパブロ・デイビッド司教や経済学者で元経済開発庁長官ウィニー・モンソッド氏、国軍元総司令官エマニュエル・バウティスタ氏、TV5のベテランジャーナリスト、エド・リンガオ氏らが講演する予定だという。
また、マルコス復活を阻止するキャンペーン(CARMMA)は「選挙後の平和の見通し、公正な社会と独裁政治忌避の呼びかけ」をテーマに、なぜ多くの市民がマルコス家の復権に反対しているのかを明らかにする。フォーラムは23日(午後3〜5時)に開催予定。イゴロット族のリーダーで、マルコス政権が敷いた戒厳令下で逮捕・投獄・拷問の経験を持つ人権活動家のジョアンナ・カリーニョ氏もパネリストとして参加する。
フィリピン大ディリマン校の学生会も、25日にエドサ・ピープルパワー記念日モブ、26日はエドサの再勝利(ウェビナー)を開くと発表。戒厳令下の暗黒時代に学生運動の砦だった学び舎に集い「エドサで再び勝利を、独裁者陣営をぶっ潰せ」と気勢を上げる。
マニラ大司教区は25日にオルティガス通りとエドサ通りの交差点脇にあるエドサ神殿で聖なるミサを行うと発表した。
実質的に反マルコス独裁政権の勢力が結集するエドサ革命36周年記念が、今後の選挙戦に影響を及ぼすのかが注目される。(渡辺誠)