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2月6日のまにら新聞から

必要なものとそれ以外の線引きを コロナ禍で過剰消費が浸透

[ 644字|2022.2.6|社会 (society)|新聞論調 ]

 通販の購入品や宅配物の包装ビニール袋、緩衝材が家の中に転がっていないだろうか。欲しいものを買うことは悪いことでなく、お金の使い方は個人の選択だ。

 消費者の「購入」が経済を動かし、人々の仕事が確保されていく。一方で憂慮すべきは、過剰な消費主義が多くのフィリピン人に浸透していることだ。今日の消費主義のあり方は、長引くコロナ禍で地球の冒涜にさえ値する少々節度を欠いた域にまで達している。

 比の気候危機に取り組む団体「クライメート・リアリティ・プロジェクト・フィリピン」のダナ・ペーニャ氏は「コロナ禍の社会的な孤立と単調な生活において、通販と『速い』ソーシャルメディアが合わさり、かつての贅沢品が現在の標準となり、過剰な消費が日常に浸透している」と分析。「驚異的な量のプラスチック廃棄物が海や埋め立て地に捨てられ、遠方からの配送や再配達で二酸化炭素排出量も増加する」と警鐘を鳴らした。

 この利便性ある通販が悪だと言っているのではない。必要なものとそれ以外の線引きが必要なのだ。企業は持続可能なビジネスを実践する責任があるが、消費者にも環境に配慮したより意識的な購買の意思決定が求められている。

 購入前にインフルエンサーが売り込む商品や人気ティックトッカーが着ているシャツを買う必要が本当にあるのか自問自答してほしい。日々の1つ1つの選択が地球の破壊か癒しか、どちらに近づくのか。思いとどまることを忘れてはいけない。(4日・マニラブレティン、ヨハネス・チュア 同紙環境欄編集者)

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