首都圏Rt1超える OCTA「感染再拡大の恐れ」
首都圏の実効再生産数が25日時点で1.03に上昇したとOCTAが発表
フィリピン大などの独立研究グループOCTAリサーチのギド・ダビッド研究員は28日、首都圏の実効再生産数(Rt)が25日時点で1・03に上昇したと発表、検査ベースだと1・39に達するとした。
Rtは1人の感染者から何人に感染が広がるかを表す指標で、1を超えると感染が拡大することを意味する。また、首都圏の27日時点の検査陽性率は5%を超え、10月24日以来約2カ月ぶりに世界保健機関(WHO)の安全基準(5%以下)をオーバーした。
ダビッド氏は「休暇期間中の一時的な上昇でない可能性がある。現在のRtが維持されたら、感染が加速的に拡大する」と警告し、首都圏で感染が再拡大傾向に入った恐れがあると指摘した。その上で、マスク着用やソーシャルディスタンスなど最低限の防疫規則の徹底した順守を呼びかけた。
OCTAは28日の市町別感染者数も発表。最も多かったのは首都圏マニラ市で66人。次いで、同ケソン市31人、同マカティ市17人、サンボアンガ半島地域サンボアンガ市13人、首都圏パラニャーケ市13人、同カロオカン市12人、リサール州アンティポロ市9人、カビテ州バコール市6人、リサール州タイタイ町5人、などの順。上位10市町に首都圏6市が入り、28日の全国の感染者421人のうち、41・8%に当たる176人を首都圏の感染者が占めた。
また保健省は28日、全国の1週間平均検査陽性率が26日から0・6ポイント増の2・6%になったと発表。11月25日以来の水準となった。(竹下友章)