桃の輸出量が震災前超え 福島、タイなど伸びる
[ 362字|2017.2.5|社会 (society)|アジア発 ]
福島県はこのほど、特産品である桃の昨年の輸出量が、東日本大震災前の2010年(23・9トン)を超える30・6トンになったと発表した。東南アジア向けの輸出が伸びた。
福島県の桃の収穫量は山梨県に次いで全国2位。東京電力福島第1原発事故による各国の輸入規制で一時は輸出ゼロに落ち込んだが、いち早く規制を緩和したタイやマレーシアなどへの輸出促進策が実った。
知事のトップセールスによる働き掛け強化や、輸送コストを削減できる新型コンテナの導入により、昨年の輸出量は15年の10・5トンから約3倍に急伸した。震災前の主要輸出先だった香港と台湾には、現在も規制があるため輸出できない。
福島県の担当者は「まだ風評の影響が残る中で、福島の桃の品質が認められた。生産者にとって非常に勇気づけられる結果だ」と話している。(共同)